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カテゴリ:ブルックナー( 37 )

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マーラー指揮者として、一世を風靡したクラウス・テンシュテットは、1984年の初来日でブルックナーの「ロマンティック」を演奏してくれました。テンシュテット57歳の春でした。その貴重なライブ録音がこのCDです。ロンドン・フィルハーモニーを率いての日本公演です。弦を美しく保ちながら、丁寧で上品な演奏は、当時のブルックナーを聞いていた耳には綺麗に飾ったブルックナーで、クナッパーツブッシュやクレンペラーらとは違い、少し戸惑いながらも、視野が広がったように思えました。そしてこの後に、ブルックナーブームがやってきます。長い曲も1枚のCDに収まり、大編成のオーケストラ音楽も迫力ある音で容易に聴けるようになり、そして全曲を通しても盤をひっくり返さなくても済みます。だからなんでしょうか、ブルックナーやマーラーの音楽が大流行りしました。(個人的な見解です)
音楽の話に戻りますが、先ほど書いたようにテンシュテットのブルックナーは、そんな訳で丁寧で紳士的なんですけど、第4楽章はちょっぴり物足りなさを感じます。クライマックスではもっと弦を激しく掻き鳴らしてほしかったです。緊張感は十分ですが、丁寧過ぎた感がありました。



by GRFmemory | 2019-03-23 18:36 | ブルックナー | Comments(0)
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ヘルベルト・フォン・カラヤン、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団によるブルックナー の交響曲第4番と第7番のボックス入りLP3枚組。1971年録音とある。ライヴ録音ではなくLP用にカラヤンが臨んだ完璧な演奏。

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カートリッジをortofon MC-Q10に付け替え再生している。このカートリッジはダイナミックレンジは広いが、奥行き再生はやや薄い。室内楽やピアノ独奏用としては満足のいく音響をもたらしてくれるが、大規模なオーケストラではやや限界がある。でもあえてこのカラヤン、ベルリン・フィルの大々規模な演奏をこのカートリッジで挑戦させて聴いている。
左右の拡がり定位、そして低弦の厚みには全く問題はないようだ。GRFからは堂々としたベルリン・フィルの完璧な演奏が再生されている。しかし、第2楽章のクライマックスでシンバルがそしてワーグナーの死を悼むチューバの総奏部分では、やや音が前に出過ぎた感があり、目の前でシンバルが鳴らされたように聞こえてしまい、現実味がやや薄れてしまうのはこのカートリッジでは仕方あるまい。

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それにしてもカラヤンのブルックナー は美しすぎる。晩年、カラヤンはブルックナー の交響曲をいくつもグラモフォンで録音をしてくれた。2度目の録音の交響曲第7番も美しく素晴らしい演奏だ。特に第2楽章がいい。このレコードより第7番の深淵までをも追求したカラヤンの神々しい演奏が聴ける。

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by GRFmemory | 2018-12-16 17:25 | ブルックナー | Comments(1)
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久々にブルックナー の交響曲第6番を聴いている。取りだしたのは、ローター・ツァグロゼク指揮ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団のCD。2008年3月の録音。
第1楽章のVnの三連符の付点リズムからこの交響曲の虜になってしまい、聴き始めると最後の4楽章まで一気に聞いてしまいます。
このブルックナー の第6交響曲は第5番と第7番に挟まれて、少々マイナーなイメージを受けているように感じますが、それはどうしてどうして、曲を聞いてみると全くそれらとは遜色のない作品です。しかもこの第6番からブルックナー の交響曲が、これまでの第1番から第5番までとは大きく変わった転換期の作品だとも思います。

私なりにブルックナー の作品を整理してみると・・・
・第1番、第2番・・・・デビューアルバム
・第3番・・・・・・・・第1番と第2番の総括
・第4番<ロマンティック>・・万人向けのポピュラー的作品
・第5番・・・・・・・・作曲家の内面を告白
・第6番・・・・・・・・過去の作品を見つめ直した結果の野心作
・第7番・・・・・・・・交響曲作曲家としての自信作(精神的円熟)
・第8番・・・・・・・・    〃    の集大成
・第9番・・・・・・・・人類への贈り物、そして天国への階段

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ローター・ツァグロゼクの音楽:ゆたかな響で高級感漂うブルックナー・トーン。
ここまでオーケストラの実力を引き出すとは、「ブルックナー 指揮者」として勝手ながら任命したい。そして、この第6番以外のCDが待ち遠しい。


by GRFmemory | 2018-10-07 07:45 | ブルックナー | Comments(0)
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最近、ドビュッシーのピアノ曲にはまり、毎朝駅から職場までの約10分の道のりをiphoneで聴きながら通っている。
途中小さな公園を横切る小道では、朝の清々しい空気とドビュッシーの曲が融和して、何とも感動的な気分に包まれるので、仕事をする気が正直薄れてしまいがちです。
そんな今日はGWも後半に入る日で仕事は休みです。朝から部屋の整理をしており、少し模様替えでもと考えております。
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と云うのも、リスニングポジションの左側はレコードラックがありますが、もう収納オーバーであふれんばかりのレコードなのです。そんな訳でオリジナルレコード棚を設置する予定でおります。朝から不要の本やガラクタのオーディオ機器だのを整理しており、もうぐったりです。
そこで気分転換ため取り出したのが、ブルックナー の交響曲第7番 クルト・マズア指揮のライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のレコードです。この曲の初演は1884年12月30日、場所はライプツィヒ市立劇場と記されております。ブルックナー にとって最もポピュラーな曲で当時も大成功だったようです。
それだけに親しみやすい旋律なので、いつ聴いても音楽に酔いしれることができます。全曲で約1時間ちょっとの曲なので、聴き終えたら再度部屋の片付けに取りかかります。




by GRFmemory | 2018-05-03 17:08 | ブルックナー | Comments(2)
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ブルックナー 交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック」
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

b0283734_13291192.jpgアントン・
ブルックナー
1824-1896
オーストリアの作曲家、オルガン奏者

カラヤンのロマンティック
実に雄大で美しい。
まるで中世ドイツ・ヨーロッパを映す映画を観ているような、ビジュアル的な仕上がり。
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総体的にテンポはかなりゆっくりで、周囲を見渡す余裕があり、けして先を急ぐことはない。(1971年録音)
当時、カラヤンのブルックナーは、あまり高く評価をされてこなかったような記憶がある。それは「美し過ぎるから」がひとつの理由だったような・・・
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しかし、今このEMI録音のブルックナーを聴くと、カラヤンのブルックナーに対する敬愛が非常に良く伝わってくる。「より美しく、神秘的に」と!
最後に、このレコードはスタジオ録音。つまりライブ録音とは違いレコード収録だけが目的ですから、カラヤンの理想としたブルックナーが時代を超えて聴けることに感謝し、クリスマスイヴを過ごしてます。
by GRFmemory | 2017-12-24 14:55 | ブルックナー | Comments(0)
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ブルックナー 交響曲第2番ハ短調WAB102
リッカルド・ムーティ(指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(2016/8/15ザルツブルク音楽祭ライブ)

「1873年10月26日、作曲者自身の指揮により、ウィーンで最初に演奏したウィーン・フィルのメンバーから”休止交響曲”というあだ名を付けられた」と、ブルックナーに関する本に記載されてます。
今から140年も前のことですが、その通り全休止の多い楽曲です。しかし、それもブルックナーの魅力のひとつで、その間の取り方で曲のイメージが大きく変わってしまします。

さて、このムーティの新譜CDはとても素晴らしいブルックナーを聴かせてくれています。ウィーン・フィルの美しい響きが存分に堪能できる1枚でもあります。
やわらかなシルクのような肌触りと、温もりのあるハーモニーは絶品で、オーケストラの演奏者たちの高度なテクニックのあらわれだと思います。

ムーティは多くの「歌劇」を振ってきた指揮者なだけに、この”休止交響曲”であっても、歌心が随所に現れて歌に溢れた演奏になってます。

ブルックナーの第2番交響曲はどちらかというと、マイナーな類に入るかもしれませんが、ムーティの指揮で聴いたら、とんでもない先入観だったと気づくはずです。

最後に第4楽章の演奏が終わるや否やの大喝采の拍手と、ブラボーの歓声までもが収録されてます。鳴り止まぬ拍手が陶酔した時間の後の高揚感と、興奮度が高まってしまった聴衆の姿が眼に見えるようです。
by GRFmemory | 2017-10-28 17:00 | ブルックナー | Comments(0)
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ブルックナー 交響曲第4番 変ホ長調 「ロマンティック」
クリスティアン・ティーレマン(指揮)
シュターツカペレ・ドレスデン (2015.5.17録音)

久々に格調高い「ロマンティック」を聴いた。今、この時代の最高レベルの「ロマンティック」かと確信する程の名演が、このティーレマンの演奏である。

録音は2015年5月とあるから、既に2年を経過しての新譜CDだ。ティーレマンのブルックナーは、以前より定評はあったが、私はこのCDが初めての体験である。

予想をはるかに超えた演奏で、正直かなり驚いている。重厚な響きでありながら、歌うべきところではしっかりメロディーを聴かせ、それでいて劇的で、まるで物語でも読んでいるかのように流れていく。

それはブルックナーの交響曲特有の展開であるが、ティーレマンのそれは、より濃密で骨格が頑丈なものに仕上がっており、これぞドイツ音楽というブランドものである。
by GRFmemory | 2017-06-17 14:05 | ブルックナー | Comments(0)
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ブルックナー 交響曲第3番ニ短調
アンドリス・ネルソンス(指揮)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 (2016年6月 ライヴ)

1978年生まれの若き指揮者ネルソンスのブルックナー
5月にドイツ・グラモフォンから発売されたので早速聴いてみた。

第1楽章 二短調:神秘的な出だしの演奏はオーソドックスで重厚、ゲヴァントハウス管弦楽団の風格をたっぷりと味わうことができる。
二短調特有のドラマティックな楽章だが、第2主題に入ると優しくしなやかに旋律を奏でる。しかし、第3主題以降は、やや平然とした演奏が続き、起伏はあまり感じられない。往年のチェリビダッケらのようなブルックナー指揮者たちが聴かせてくれた厳粛さは感じることはできなかった。

第2楽章 アダージョ 変ホ長調:ブルックナーの「アダージョ」を代表するような名曲が、この交響曲第3番の第2楽章だとも云える。
神への強い祈りを表し、聴くものの心を洗浄するような純な音楽だが、ワーグナーの影響をかなり受け入れた作風でもある。
ここでのネルソンスは、あまり感傷的にならぬよう抑制を効かせた演奏で、すっきりと流れていく。

第3楽章:3/4拍子のリズミカルな動機でありながら二短調のスケルツォ。
ネルソンスは弦に輝きを与え、とても美しい音響で聴かせてくれる。そしてピアニッシシモ(ppp)からフォルテッシシモへのクレッシェンドはキレが良く、やはり指揮者の若さが息吹いている。

第4楽章:Vnが奏でるメロディは第4楽章でも美しさを保っている。そのしなやかな弦は、このまま手放したくないほど印象的である。だが、この楽章の魅力は何と言っても、宇宙的なスケールの大きさである。フィナーレは長調となり、堂々としたトランペットで終える。

若き指揮者ネルソンスは、この後もブルックナーの交響曲を継続して録音すると思われるが、次は何番を取り上げるのだろうか。兎角、ブルックナーの交響曲は巨匠たる指揮者が振ると、精神的にも熱いものを感じ満足感が半端ないが、是非ネルソンスはそれとは違った感動のブルックナーを聴かせて欲しい。
by GRFmemory | 2017-05-27 09:55 | ブルックナー | Comments(0)
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ブルックナー 交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック」(1878/80年版)
ロイヤル・スコティッシュ管弦楽団
指揮:ゲオルク・ティントナー

「ブルックナー指揮者」と形容されてたうちの一人も、このゲオルク・ティントナーだろう。晩年数多くのブルックナーの交響曲を録音を遺してくれた。
チェリビダッケやヴァントも晩年はブルックナーに取り憑かれたように、多くの名演奏を遺してくれたが、ティントナーも新譜をどんどん送り出してくれた。
勿論、ブルックナー・ファンの私は発売されるや迷わずCDを購入した。
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さて、この「ロマンティック」は1996年10月の録音だが、ティントナーは丁度3年後の1999年10月に亡くなってしまった。

しかし、この「ロマンティック」はとても純粋な演奏で、非常に聴きやすい作品となっている。ティントナーは兎角ブルックナーの交響曲は、初版のスコアを取り上げるので、ファンとして珍しい演奏が聴けてとても興味深い指揮者だったのです。



彼は幼年の頃、ウィーン少年合唱団で歌っていたそうで、あのロヴロ・フォン・マタチッチさんと一緒なんだと、驚いてます。子どもの頃から音楽に浸り育てられ、絶対音感が養われたので、ブルックナーのあの美しい和音を導き出せるのかなぁ、と想像しております。
そして、圧巻は第4楽章のコーダです。原始霧の弦のトレモロの奥から、神々しく金管が鳴り響くさまはブルックナーを純に愛してる指揮者でないと、表現できない極限の音芸術だと思います。
by GRFmemory | 2017-04-29 17:31 | ブルックナー | Comments(0)
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ブルックナー 交響曲第9番二短調 原典版
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 (1980年12月プラハ・ライヴ)

ロヴロ・フォン・マタチッチ(1899/02/14クロアチア生)N響名誉指揮者
マタチッチのブルックナーは豪快でありながらも、ブルックナーの真髄を伝えてくれる最高の指揮者

彼のブルックナーを聴いたから、ブルックナーの虜になったと云っても過言ではない。ブルックナーの交響曲第9番のレコードは、最初に聴いたのは確かブルーノ・ワルター指揮コロムビア交響楽団のだった。
緊張感のある素晴らしい演奏だが、しかしかなり後になってマタチッチのこの演奏を聴いたのだが、神経質な部分はなく、ストレートに音楽を鳴らしきっていることを強く感じたのがこのレコードでした。
ブルックナーの音楽はこのように、様々な指揮者の演奏を聴かないと、真に自分の「音楽」には出会えない。
そしてそれに出会えた時の喜びは、至上な感動ものである。

ところでマタチッチの演奏は、時々オリジナルを変えて演奏する箇所がみられ、それが嫌味に聞こえるかが、好き嫌いの分かれるところかも知れない。
とはいえ、彼のブルックナーは名演だと、私は聴くたびに感動している。
by GRFmemory | 2017-01-21 10:45 | ブルックナー | Comments(0)