ミスターS  ブルックナー 交響曲第3番ニ短調

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ブルックナー 交響曲第3番ニ短調 
スタニスワフ・スクロヴァチェフスキ指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
(2014年3月14日 ライヴCD)

細部まで手を尽くされ、手作り感のある第3交響曲です。そして高齢の指揮者による演奏とは思えないほど、切れの良い躍動感に満ちた演奏でもあります。
第1楽章はそれこそ躍動的な入りで一挙に聴かせてくれるが、第2楽章では旋律をじっくりと歌わせ、弦楽器群のアンサンブルの緻密さを際立たせています。それは音楽の中の静寂な美しさを追求した仕上がりとなっています。
久々にこのような絶妙なアダージョ楽章を聴かせてもらいました。

第3楽章もかなりインパクトのあるリズムを冒頭から刻み、本当に90歳を超える指揮者の演奏かと、耳を疑いたくなるほどの熱演です。
b0283734_9502737.jpg私もスクロヴァチェフスキ(以下、ミスターS)の指揮は、ブルックナーの交響曲第7番を2006年5月、N響のコンサートでライヴを聴いてます。当時も82歳だったと思いますが、ステージ指揮台の上では若々しく、とても80歳を過ぎているようには見えませんでした。

第4楽章フィナーレは宇宙的な拡がりと、人間の内面とを対比し、描かれたとてもスケールの大きな楽章です。
ポルカ風の舞曲とコラールでは「現世の歓び」と「人生の悲しみと苦悩」を表現されておりますが、やがて第一主題である堂々とした、超越した世界へと導いてくれるコーダは、ブルックナーならではの輝かしい結びとなっています。

ミスターS指揮者、いつまでもお元気で、これからも素晴らしいブルックナーを聴かせてください!
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by GRFmemory | 2015-04-29 10:15 | ブルックナー | Comments(0)