ムローヴァ 「New Bach」

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J・S・バッハ : ヴァイオリン協奏曲集 ヴィクトリア・ムローヴァ(Vn) オッタヴィオ・ダントーネ(Cemb)
アカデミア・ビザンチナ 2012年12月録音(イタリア)

バッハのヴァイオリン協奏曲といえば、第2番のホ長調BWV1042の曲が真っ先に思い浮かぶ。
軽やかで明るく元気がでる第1楽章のアレグロだ。
このCDも「ヒラリー・ハーン」のバッハ・ヴァイオリン協奏曲集(グラモフォン)同様、1曲目は第2番のホ長調から収録されている。
CDを聴く場合、やはり1曲目はこうした明るい曲がいい♪

ムローヴァの響きは独特のものがある。
モダンではなく古楽器での演奏のようだが、どちらにも属さない渋い音色で聴かせてくれる。
これが聴く者を虜にする魔法の響きなのだ。しかしアカデミア・ビザンチナとも一体となり、ムローヴァのVnが大きく目立つことなく、心地よいアンサンブルを奏でている。

そして第2楽章アダージョは第1楽章とは正反対に、人間の心の底を抉り、深淵な部分に触れるような音楽を表現している。こうしたソロを聴かされると、それは啓示を受けているような感覚となり、演奏家に作曲家がのりうつったような感激を味わうことができるのだ。

最終楽章アレグロ・アッサイは世界ががらりと変わる。最高の技巧と音色で奏でるムローヴァのバッハは、何度聴いても新たな発見がそこに置いてありそうである。
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by GRFmemory | 2013-05-11 11:52 | クラシック音楽 | Comments(0)