グリンゴルツ弦楽四重奏団

b0283734_11121972.jpg
b0283734_11124035.jpg

 Ilya Gringolts(イリヤ・グリンゴルツ) ロシアのサンクトペテルブルク生まれのバイオリニスト。5歳の頃からヴァイオリンを習いはじめ、11歳にしてヴィヴァルディの「四季」でデビューという天才バイオリニスト。
そんなグリンゴルツが第1ヴァイオリンを受け持つ、グリンゴルツ弦楽四重奏団によるシューマンの弦楽四重奏曲(全曲)とピアノ五重奏曲変ホ長調作品44のCD(2枚組)を聴いた。

まず弦楽四重奏曲の第1番から第3番までの3曲であるが、どれも情感たっぷりに豊かな音色で聴かせてくれた。シューマン特有の内向的な部分と、発散するダイナミックな感情を巧みに表現し、起伏のある演奏は音楽に生命力を与え躍動的でもある。
シューマンをこれほどまで魅力的に、そして聴きやすく仕上げた演奏は、多くの人に受け入れてもらえそうな予感がする。

そして次にピアノ五重奏曲変ホ長調作品44。こちらはシューマンの室内楽の中でも比較的取り上げられるポピュラーな曲である。この曲、第1楽章は荒々しい入り方をするので、統制がとれない五重奏だと、かなり聞きにくい乱暴なものになりかねない難しい曲である。しかしグリンゴルツ弦楽四重奏団とピアノを担当するペーター・ラウルの五重奏団は互いに寄り添うような、幾分抑えたもののように聴こえる。

シューマンの音楽は感情表現が複雑な分、作品を仕上げるにはかなりの難しさが付きまとうと思うが、このグリンゴルツ率いる四重奏団は安定感のある雰囲気が最後まで持続されていた。
[PR]
by GRFmemory | 2013-04-20 11:55 | シューマン | Comments(0)