ムラヴィンスキー☆ブルックナー 交響曲第9番

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                   ブルックナー 交響曲第9番ニ短調
                   エフゲニー・ムラヴィンスキー指揮
           レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団(1980,1月ライヴ収録)

ムラヴィンスキーのブルックナーは数少なく、第1番~第7番など耳にしたことはない。このレコードは1980年のライヴ録音のものであるが、そこそこのレベルで録れている。
但し、指揮者の意図であると思えるが、弦と管のバランスではやや弦を抑えた印象が残る。内声部の細かな楽器群の表現はあまりよく聞き取れないが、全体としての仕上がりは規模の大きなものである。

第2楽章のスケルツォにおいても金管の活躍が凄まじく独特の雰囲気を醸し出している。
第3楽章のアダージョはブルックナーの交響曲の中で最も感動的な楽章であり、冒頭部分はこの上なく美しく入る。ティンパニと管のffに高潮する部分は、そこまでやらなくてもと思うぐらい一気に昇りつめる。
その後、トロンボーンとトゥーバによる孤独の和音では、あまり感情移入がされず、冷めた表現となっていることは残念である。しかし、その後のVnによる第2主題は、この楽章の境地に入る大事なところであり、ムラヴィンスキーもここでは入魂の指揮を見せ、美しいメロディーを置いてくれた。

「生からの別れ」としてブルックナーが遺してくれたアダージョ(この第3楽章)は、当然指揮者によって様々な表現がされている。私としてはアーベントロート、チェリビダッケやヴァントのものが極めていると考えている。
このムラヴィンスキーを聴いて、改めてチェリビダッケのブルックナーをじっくりと聴いてみたくなりました。
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# by GRFmemory | 2012-12-22 10:53 | ブルックナー | Trackback | Comments(4)

ワインガルトナー指揮 ベートーヴェン 第九

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 フェリックス・ワインガルトナー指揮
 ベートーヴェン 交響曲第9番 ”合唱”
 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 (1935年録音)

 12月に入り先日はロヴロ・フォン・マタチッチの第九を、今日はワイン
 ガルトナーの第九を聴いてしまった。
 どうしたことか、今年は無性に第九が恋しくてたまらない。
 日々職場の喧騒のなかにいると、日曜日の午後、マイルームで
 過ごす時間は、思いっきり心へ安らぎが欲しくなるのである。
 
 だけど毎年12月だからと言って、第九ばかり聴いていた年は今まで
 あまりないのである。
 これは2012年は世紀末なのか?
 政治も経済も・・・ 私のライフワークも・・・

 ところでワインガルトナー(1863-1942)のこのレコードは1935年の
 録音のものであるが、いい音で録れていて聴覚上のストレスはない。
 レコードの解説は「村田武雄」氏が記しているが、「ワインガルトナーはベートーヴェンの作品を、最もいきいきと再現するための、芸術的精神とはいかなるものか、を音によって告げているのである」と最後に書いている。この時代、ビューローやマーラーなど指揮者は、作品をいろいろといじって演奏していたらしいのである。それに警笛を鳴らしたのがこのワインガルトナーでり、楽譜に忠実であるべきと主張し、こうした明瞭な第九を遺してくれたのである。
まったく癖のないこの演奏こそが、20世紀のベートーヴェン第九交響曲のルーツなのか?
何だかロマンさえ感じてしまう1枚である。
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# by GRFmemory | 2012-12-16 18:34 | ベートーヴェン | Trackback | Comments(6)

コルトー ☆ シューマン作曲 「謝肉祭」

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シューマンのピアノ曲を本気で聴きだすきっかけとなった曲は、「謝肉祭」を知ってからです。
標題のついた小曲を20曲で綴った約25分程度のピアノ曲集です。
様々なピアニストの「謝肉祭」を聴いてきましたが、やはりアルフレッド・コルトー(1877-1962)のモノラル・レコード盤で聴くのが最高である。
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コルトー自身の解釈が強調される部分は、かなり曲を面白くしていて、あっという間の25分である。
シューマンの初期のピアノ曲はどれも詩的であり、言葉を音に託して表現されているので、それを弾くピアニストは、表現力と説得力の持ち主でないと真のシューマンは伝わらないのである。
そうなるとコルトーはやはり、不滅のピアニストである。
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# by GRFmemory | 2012-12-15 08:25 | シューマン | Trackback | Comments(4)