ネルソンス☆ブルックナーNo3

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ブルックナー 交響曲第3番ニ短調
アンドリス・ネルソンス(指揮)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 (2016年6月 ライヴ)

1978年生まれの若き指揮者ネルソンスのブルックナー
5月にドイツ・グラモフォンから発売されたので早速聴いてみた。

第1楽章 二短調:神秘的な出だしの演奏はオーソドックスで重厚、ゲヴァントハウス管弦楽団の風格をたっぷりと味わうことができる。
二短調特有のドラマティックな楽章だが、第2主題に入ると優しくしなやかに旋律を奏でる。しかし、第3主題以降は、やや平然とした演奏が続き、起伏はあまり感じられない。往年のチェリビダッケらのようなブルックナー指揮者たちが聴かせてくれた厳粛さは感じることはできなかった。

第2楽章 アダージョ 変ホ長調:ブルックナーの「アダージョ」を代表するような名曲が、この交響曲第3番の第2楽章だとも云える。
神への強い祈りを表し、聴くものの心を洗浄するような純な音楽だが、ワーグナーの影響をかなり受け入れた作風でもある。
ここでのネルソンスは、あまり感傷的にならぬよう抑制を効かせた演奏で、すっきりと流れていく。

第3楽章:3/4拍子のリズミカルな動機でありながら二短調のスケルツォ。
ネルソンスは弦に輝きを与え、とても美しい音響で聴かせてくれる。そしてピアニッシシモ(ppp)からフォルテッシシモへのクレッシェンドはキレが良く、やはり指揮者の若さが息吹いている。

第4楽章:Vnが奏でるメロディは第4楽章でも美しさを保っている。そのしなやかな弦は、このまま手放したくないほど印象的である。だが、この楽章の魅力は何と言っても、宇宙的なスケールの大きさである。フィナーレは長調となり、堂々としたトランペットで終える。

若き指揮者ネルソンスは、この後もブルックナーの交響曲を継続して録音すると思われるが、次は何番を取り上げるのだろうか。兎角、ブルックナーの交響曲は巨匠たる指揮者が振ると、精神的にも熱いものを感じ満足感が半端ないが、是非ネルソンスはそれとは違った感動のブルックナーを聴かせて欲しい。
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# by GRFmemory | 2017-05-27 09:55 | ブルックナー | Comments(0)

カティア・ブニアティシヴィリ☆ラフマニノフ

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ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番&第3番
カティア・ブニアティシヴィリ(P)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)

グルジア出身のピアニスト。(トルコの北東部、黒海とカスピ海に挟まれ、北はロシアに隣接した国)
YouTubeでも彼女の演奏は数多く拝見することが出来るが、華麗な技巧派であることは一目瞭然である。そんなカティアが弾くラフマニノフは、期待を裏切らない彼女らしいピアノが聴ける。
グルジア出身=異国? なイメージで聴いてしまうせいか、何故か情緒というか妖麗な雰囲気が漂い、エキゾチックな感じを受けるラフマニノフだ。
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しかし、この演奏、ヤルヴィのチェコ・フィルがホントよくカティアをサポートしている。特に第2番第2楽章は、ごく自然にどことなく聴こえてくる旋律に心を奪われてしまい、いつまでもこのまま消えないでくれと願いたくなるど美しい。また、第3番第3楽章もオケと一体となったピアノは、やはり指揮者ヤルヴィの存在が非常に大きく、この曲の魅力を十分に引き出した素晴らしい仕上がりだ。
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# by GRFmemory | 2017-05-03 06:21 | クラシック音楽 | Comments(4)

ティントナー☆ブルックナー「ロマンティック」

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ブルックナー 交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック」(1878/80年版)
ロイヤル・スコティッシュ管弦楽団
指揮:ゲオルク・ティントナー

「ブルックナー指揮者」と形容されてたうちの一人も、このゲオルク・ティントナーだろう。晩年数多くのブルックナーの交響曲を録音を遺してくれた。
チェリビダッケやヴァントも晩年はブルックナーに取り憑かれたように、多くの名演奏を遺してくれたが、ティントナーも新譜をどんどん送り出してくれた。
勿論、ブルックナー・ファンの私は発売されるや迷わずCDを購入した。
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さて、この「ロマンティック」は1996年10月の録音だが、ティントナーは丁度3年後の1999年10月に亡くなってしまった。

しかし、この「ロマンティック」はとても純粋な演奏で、非常に聴きやすい作品となっている。ティントナーは兎角ブルックナーの交響曲は、初版のスコアを取り上げるので、ファンとして珍しい演奏が聴けてとても興味深い指揮者だったのです。



彼は幼年の頃、ウィーン少年合唱団で歌っていたそうで、あのロヴロ・フォン・マタチッチさんと一緒なんだと、驚いてます。子どもの頃から音楽に浸り育てられ、絶対音感が養われたので、ブルックナーのあの美しい和音を導き出せるのかなぁ、と想像しております。
そして、圧巻は第4楽章のコーダです。原始霧の弦のトレモロの奥から、神々しく金管が鳴り響くさまはブルックナーを純に愛してる指揮者でないと、表現できない極限の音芸術だと思います。
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# by GRFmemory | 2017-04-29 17:31 | ブルックナー | Comments(0)