2017年 10月 28日
ムーティ☆ブルックナーNo2
リッカルド・ムーティ(指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(2016/8/15ザルツブルク音楽祭ライブ)
「1873年10月26日、作曲者自身の指揮により、ウィーンで最初に演奏したウィーン・フィルのメンバーから”休止交響曲”というあだ名を付けられた」と、ブルックナーに関する本に記載されてます。
今から140年も前のことですが、その通り全休止の多い楽曲です。しかし、それもブルックナーの魅力のひとつで、その間の取り方で曲のイメージが大きく変わってしまします。
さて、このムーティの新譜CDはとても素晴らしいブルックナーを聴かせてくれています。ウィーン・フィルの美しい響きが存分に堪能できる1枚でもあります。
やわらかなシルクのような肌触りと、温もりのあるハーモニーは絶品で、オーケストラの演奏者たちの高度なテクニックのあらわれだと思います。
ムーティは多くの「歌劇」を振ってきた指揮者なだけに、この”休止交響曲”であっても、歌心が随所に現れて歌に溢れた演奏になってます。
ブルックナーの第2番交響曲はどちらかというと、マイナーな類に入るかもしれませんが、ムーティの指揮で聴いたら、とんでもない先入観だったと気づくはずです。
最後に第4楽章の演奏が終わるや否やの大喝采の拍手と、ブラボーの歓声までもが収録されてます。鳴り止まぬ拍手が陶酔した時間の後の高揚感と、興奮度が高まってしまった聴衆の姿が眼に見えるようです。
by GRFmemory
| 2017-10-28 17:00
| ブルックナー
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